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Awakening to darkness -固着-



(さっき…私のフォートナイトがこの娘に従属していた…いえ、私もミメイルに…私があるじなのに……
 この娘は従者のハズなのに…………ミメイルのことが…どうして……この感じ……前にも…)
「クレズ様、どうかされましたか?」
自室のソファーに腰掛け、接見の間での出来事を思い出していたクレズに麻由美が声をかけた。
「どうもしないわ、ミメイル。明日の作戦のことを少し考えていたの……あ、これ、あなた用のスーツよ」
クレズは紅い『帽子』を麻由美に差し出した。
「え、私にはクレズ様に戴いたフィザーと、このスーツがあります」
「ミメイル、フィザーはあなたを守る鎧。今、あなたが身に着けているスーツは『羞人服』。
 ウィルスに敵対する者にウィルスの素晴らしさを教えて心を入れ替えさせる為のモノ。
 あなたに『羞人服』を着せたのはウィルスのことを思い出してもらう為なの。
 だから、いつまでもそのスーツ姿じゃダメよ」
クレズが麻由美の胸にあるエンブレムに手を添えると、彼女の身体を覆っていた赤いスーツはエンブレムに
吸い込まれていった。
「さぁ、ミメイル、このスーツを」
「はい、クレズ様」
麻由美は与えられた『帽子』を素直に装着する。
『帽子』はゆっくりと麻由美の身体を紅く染めてゆく。
「あぁぁ…イィ……『羞人服』とは比べものに……」
全身を紅く染められた麻由美の顔に黒いウィルスの紋様が浮かび上がり、スーツの装着が完了した。
紅いトロイ兵になった麻由美は改めてクレズの前に跪き忠誠を誓う。
「助けて頂いたこの命、クレズ様に捧げます。何なりとご命令を」
「何を言うの…あなたは…私の…大切な………綺麗よ…ミメイル…」(…欲しい……)
朦朧とした瞳のクレズが麻由美をソファーに押し倒すと激しく唇を求めはじめる。
「クレズ…様……どう…され………むっ…くぅ」
麻由美の言葉をクレズの唇が奪う。
「ミメイル……あなたは私だけのモノ………あなたのウィルスも私だけの……」
クレズの激しい愛撫が麻由美を襲う。
「うくぅ…わたしは…クレズ様に全てを……ど…どうか……ミメイルに…ご命令を……くぅ…あぁぁ…」
「じゃあ…お願いよ…私以外にあなたのウイルスは与えないで………ち…ちがう…ちがうの…
 ミメイル…許可無くあなたのウィルスを与えることは許しません。たとえそれが、
 あなたの従者スウェンとサーカムであっても……」
「か、かしこまりました……クレズ様の仰せのままに………あっ…ィクぅ…」
クレズが麻由美の秘所に顔を沈め、溢れでるウィルスを舌で丁寧に溢すことなく絡めとっている姿は
あるじに奉仕する従者のようであった。
(…また……今…私は何を…)
「ミメイル、あなたのウィルスとっても美味しいわ。
 今、ミメイルが私のあるじのような気がして夢中で奉仕しちゃったもの…うふふふ」
(わからない…わからないけど…ミメイル…あなたのことが……)
「クレズ様に喜んで頂けて嬉しいです…………クレズ様……お願いが…あります」
「どうしたの、ミメイル」
「私が…私がバスターズに操られていた時のことを……教えてください」
「…どうしてそんな事が知りたいの? あなたには必要のない事でしょう」
「いえ……同じ過ちを繰り返さない為にも知っておきたいんです。
 敵の手に堕ち、操られ、不様に生きていた己の姿を……」
(『ウィルス』としての記憶の刷り込みは問題なさそうだけど…確かに、このままだと戦士としては……
 やはり、仕上げは必要のようね。優秀な戦士として働いてもらうためにも)
「…わかりました。ミメイル」
(教えてあげるわ。『本当』のことを)

クレズが紅いヘルメットを手にし、麻由美の前に立っている。
「あなたを助け出したあと、あなたの記憶を取り戻すために色々と調べてみたの。
 ウィルスの戦士としての記憶の殆どは奴等の洗脳施術で完全に消去されていたわ。
 でも、あなたは私との思い出は消されないように自分自身で心の奥底に封印していた。
 私はあなたが封印していた記憶を呼び覚ますことにした。そして…
 あなたが奴等に受けた屈辱を封印したの……ミメイルを…あなたをこれ以上、苦しめたくなかった…
 でも、その記憶もあなたのもの。あなたが必要とするのであれば………
 封印した『白石麻由美』の記憶はこのヘルメットに記録してあります……ホントにいいの……ミメイル」
無言のまま小さく頷いた麻由美の頭に、クレズは手にしていたヘルメットを被せた。
(麻由美、あなたから奪った記憶と戦士としての誇りを返してあげるわ………
 この装置で今の『記憶』を定着させた後でね)


「わ…わたしがニムダ様を……奴等に操られていたとはいえ、私は多くの仲間をこの手で…
 誇り高きウィルスの戦士として自害もせず…こんな辱めを受けて…生きていたなんて……」
「ミメイル、済んでしまった事は仕方ないわ。それに、あなたの処分は保留されています」
「な、なぜ…ですか………」
「あなたが倒したニムダはワーム総帥に反旗を翻した謀反人。
 そのニムダを討ち果たしたことをワーム総帥は高く評価されている。
 だから、ワーム総帥はあなたに名誉挽回の機会を与えて下さったの。
 わかるでしょ。総帥もあなたならバスターズを討ち果たせると期待されているのよ」
「クレズ様……わたしは…」
「あなたはウィルスの崇高な戦士。ワーム総帥のご期待に添える働きをなさい。
 今のあなたにはそれが可能なの……あなただから出来ることなの……」
(…今の…わたしだから出来ること………)
「ありがとうございます。クレズ様。バスターズは、このミメイルが必ず…」
(うふふ、いい顔になったわよ。ミメイル)
真剣な眼差しで見つめる麻由美にクレズは小さく頷いた。


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