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ヒロイン改造 - ジャスティスハンター壊滅 -



クイーン・レオ率いる美獣帝国が人類を脅かしはじめたのは、数ヶ月前に起きた月が太陽を覆い尽くした皆既日食の日。
いつどこで誕生したのか、素性や起源は全く分からず、人々のあいだで戦時中の生態兵器、環境汚染による生物の突然変異と噂が絶える事がなく、彼女たちが侵略者であるにも関わらず、その美しい容姿に心を魅かれる者は少なくなかった。


鬱蒼とする樹海。
その奥深くにある人工建造物。
放棄された戦時中の司令室跡が美獣帝国の侵略拠点となっている。
レオは女性ばかりを誘拐し、ここで人とネズミを組み合わせた構成員マウスや美しい獣の姿をした怪人、美獣に改造して、帝国の尖兵としていた。


優秀な人材が揃う女子大を襲撃し、美獣にする獲物の調達を企てたレオだったが、政府が極秘裏に編成したチーム、特殊パワースーツを装着して美獣帝国と戦う5人の戦士ジャスティスハンターにその企てを阻止され、失敗に終わった事を忠臣レッドアイに聞かされた。
「またしても… 忌々しいジャスティスハンター…」
首もとの白く美しい毛を撫でながらレオが呻くような声を漏らすと、闇と同化する漆黒の躰に紅い眼を輝かせるレッドアイが報告を続ける。
「ですが、レオ様。 マウスに随伴させたわたくしの部下が、面白い情報を持ち帰っております」
「面白い情報?」
「ハッ 自分の命を助けることを条件に、情報を提供してきた者が居たようです。 JH(ジャスティスハンター)のパワースーツには次世代宇宙服の技術が流用されており、その研究者の娘が先ほど襲撃した大学に在籍していると…  情報を聞き出したあと、その者は始末しております」
「ククッ… もし本当なら、その娘は使えそうね…」
「ハッ 今回はわたくしが赴き、この娘を捕獲して参ります」
レッドアイは無言で頷き微笑んだレオに一礼すると、自ら人であることを捨て、美獣に生まれ変わった政府諜報員の姿に戻り、ターゲットの捕獲に向かった。





「私がスーツの開発に関わっていたことは、キミたち以外に知る者はいないはずじゃなかったのか!!」
近い未来、実用化が有望視されている超軽量宇宙服の設計者で、その技術を流用したJHの装備パワースーツの開発を任された大道寺(だいどうじ)は、彼に呼び出されて駆けつけた来栖(くるす)姉妹、JH総司令官の姉三月(みつき)とパワースーツ装着者で唯一女性のハンターホワイト妹五月(さつき)に掴み掛かっていた。
「もちろん、そのことを知っているのは、開発に立ち会っていた私と来栖隊員以外にいません」
「だったらなぜ、美獣帝国が娘の身柄と引き換えに、パワースーツのデータを要求して来るんだ!!」
「エッ! 実里(みのり)さんが美獣帝国に!!」
三月は美獣帝国から届けられたメモリーカードを大道寺から受け取るとモバイル端末に挿入する。
そして薄暗い部屋に拘束されている大道寺実里の姿を確認した。
「まさか、昼間の襲撃で実里さんを…」
「それは無いわ。 作戦終了後に、実里さんの無事を確認しているのよ」
「そんな事はどうでもいい!! 私はパワースーツのデータを渡し、実里を還してもらうつもりだ。 私たち家族の安全を保障する。 それがキミたちに協力する条件だったはずだ、異論はあるまい」
「ま、待って下さい、大道寺教授」
(五月、いま大道寺教授に何を言っても無駄よ。 それにレオが素直に実里さんを還すハズがないわ…)
三月は五月に耳打ちすると頭を下げ、大道寺邸をあとにした。


その頃、美獣帝国では…
「ククク… 大道寺がJHに協力していたと言う情報は本当だったみたいね…」
「ヒッ… や、やめて下さい… わたしになにを…」
レオに押し倒された実里の顔が恐怖に歪む。
「ククク… 父親のもとに還す前に、少し楽しませてもらうだけよ…」
「イ、イヤ… やめて…」
「クク… 怖がることないわ… 直ぐに気持ちよくしてあげるから…」
鋭い牙が生えているレオの口が実里の口を塞ぐ。
「やめ…やめて…やめてッ……ンムグッ…ンッ…ンン……ング……ング…ング…」
レオの唾液を口の中に流し込まれた実里の動きは徐々に鈍くなり、目がトロンと惚けて体から力が抜けると、レオは実里の服を脱がせ、舌と指で全身を愛撫しはじめた。
「アッ……ハアァん…… イィ…キモチィィ…」
「クク… いい子ね…」
艶めかしい声を漏らす実里は、口元に近づけられたレオの指に舌を絡ませていた。


24時間後…
裸に白い毛皮のブラとショーツ、そして襟巻きを着けているような女。
だが白く長い髪の中に見える三角の耳とお尻で優雅に動く尻尾が、彼女が人ではない存在であることを示していた。
「クク… 殺しはしないわ。 しばらく眠ってなさい…」
足元で仰向けに倒れている白と銀のパワースーツの戦士の腹にレオの足がメリ込み、その一撃でピクリともしなくなった戦士の体は光の粒子に包まれ、白いライダースーツを身に着けた女の姿に戻る。
人質奪還と機密情報の漏洩を防ぐ為、密かに交換場所に潜り込んだJHは、待ち伏せていた美獣とマウスに襲われ、個々に切り離されてホワイトのみが取り残された。
そしてハンターホワイトはクイーン・レオのもとに誘き出され、その圧倒的な力の前に敗北していた。
「クク… ハンターホワイト、お前を誘き出すことが目的だったのよ…」
意識を失いぐったりしている五月はマウスたちに裸にされ、淫核に紫の液体が充填された圧力注射器を押し付けられた。
鈍い発射音と同時に五月はピクンと体を跳ね上げたが、目を覚ます事はなかった。
「ククク… このクスリはとってもいい気持ちになるクスリよ…  クク… したくてしたくて堪らなくなって… 女を襲い、イキまくるの…」
邪悪な笑みを浮かべたレオはそう言い残すと五月の隣に実里を寝かせ、その場をあとにした。





「ン…ウウン…  ここは…」
「五月さん、気が付きました? 気分はどうですか?」
「あなたは…実里さん… 大道寺実里さん…」
「ハイ、実里です。 助けて頂いてありがとうございます」
意識を失い倒れていた五月は、実里と一緒に助け出されて医療センターに収容されていた。
「助けただなんて… わたしは何も…」
「みなさんが言ってました。 五月さんはわたしをかばうように倒れていたって…」
(…そんなハズない…わたしは何も… レオに負けて…意識を失い…)
「でもよかった… 五月さん… 3日も眠り続けたままだったんですよ。 このまま起きないんじゃないかって…」
潤んだ瞳で五月を見つめる実里は微かに紅潮している。
「わたしの所為で… 五月さんがケガをしたと聞いて…」
「実里さん?」
「美獣帝国に捕まったとき… きっと助けに来てくれると…」
「ちょ、ちょっと実里さ…ウッ…」
五月の中で何かがドクンと脈打ち、これまで抱いたことのない淫猥な感情を覚える。
(…な…なに… どうして…こんな……   したい………やりたい……この子を…ムチャクチャにしたい…)
「み…みの……みの…り…」
ベッドに添えられている実里の手を握りしめた五月の瞳が虚ろになり、強引に引き寄せるとその唇を奪っていた。
「ンン…ン…ウンン……」
激しく吸いつき舌を絡ませる五月。
実里もそれに応えて舌を絡ませた。
「ンふゥ…」
唾液を交換しあった二人は少し離れて、互いに顔を伏せた。
「…どうして… こんなことを…」
「や…やっぱり…  やっぱり…五月さんもクスリを…」
「エッ…クスリって…」
実里はショーツを脱いで紫色に染まっている淫核を五月に見せる。
「この気持ちになったとき… こ…ここが…紫に……   たぶん…五月さんも…」
慌てて五月もショーツの中を確認すると、実里の話したとおり、淫核は紫に染まり秘所から愛液が溢れていた。
「なっ…」
「クイーン・レオに…ヘンなクスリを注射されてから……  ずっと…」
話をする実里の様子が見る見る変化し、唇が五月の唇に迫る。
「ま、待って… 実里さん…しっかり……しっかりして…」
「わたし… ずっと憧れて… 五月さんにされたいって…  眠ってる五月さんの唇を…何度も…何度も…」
「エッ… み…みの…実里さん… ダメ…惑わされないで… これはレオの…」
実里は自分の秘所を愛撫して指に愛液を絡めると、その指で五月の唇をなぞった。
「や、やめて… ちょ、ちょっと…みの……みの……み………」
鼻腔をくすぐる実里の吐息と愛液の香りが五月の思考を狂わせる。
うっとりと実里の顔を見つめたまま、五月は舌先で唇に塗られた愛液を舐め、妖しく微笑んでいた。


数日後…
体に異常が見つからなかった五月はすぐに任務に復帰していたが…。
「ンフゥ… イィ…イクッ…」
五月と実里が互いの秘所を舐め合い、小さく体を振るわせる。
怪しいクスリを注射されて体がヘンになっていると、五月は三月に言い出せず、毎晩マンションを訪れる実里と絡み合っていた。
「ハァ…  ダメだってわかってるのに… どんどん抑えられなくなってる…  もう基地の中ですれ違う女性隊員を襲ってしまいそうで… レオは何を企んでいるの…   やっぱり司令に相談して… 精密検査を…」
「それは… それはもう少し…待って下さい…」
「でも精密検査を受ければ、成分が判明すれば、中和するクスリも…」
「実はインターネットで調べてわかったことがあるんです。 亜熱帯地域に紫の羽根を持つ美しい蝶がいるそうなんです。 その蝶の鱗粉は媚薬に似た、他の生物のメスを発情させる成分が含まれているらしくて、この鱗粉を吸い込んだ女性はみんな… いまのわたしたちみたいに…   鱗粉からこの成分だけを抽出した麻薬もあるらしくて… これと言った中和剤もなく、この麻薬を打たれた女性は、ずっとこの状態が続くそうです…」
「まさか、レオはその麻薬をわたしたちに…」
「でも、この蝶を好んで捕食する生物がいるらしくて、その因果関係はわかってないみたいですけど、その生物の皮を身に着けると症状を抑えることができるそうなんです。  いまその地域に詳しい教授にお願いして、その皮を取り寄せて貰ってます」
「皮を身に着けるって… なんだか胡散臭い話だけど…」
「だからもう少しだけ、他の人に相談するのは待って下さい。 わたしと五月さんがこんな関係になってるって…」
五月は頬を紅潮させながら唇を重ねてくる実里を拒むことが出来なかった。
「わかった… その皮が届くまで…もう少し…  このままで…」
治まりつつあった欲情を呼び覚まされた五月は、ベッドに押し倒した実里の体に舌を這わせはじめていた。


2日後…
白かピンクの下着しか着けないと言っていた実里が黒いショーツを着けている。
それは妖しい光沢を放ち、実里の体にピタリと張り付くように着けられていた。
「見て下さい五月さん… これがお話した皮です… 五月さんも着けてみて下さい…」
実里から黒い皮のショーツを受け取った五月は、すでに実里が着けているが怪しい物でないかを確認しようとした。
「大丈夫ですよ、五月さん…」
五月が着ている白い革のライダースーツのファスナーを実里は手馴れた手つきで下ろしてスーツを脱がせる。
「このショーツ… 驚くほどフィットして… 気持ちイイですよ…」
いつもと違う妖しさを秘める実里の瞳にあらがえず、誘われるようにショーツに足を通す五月。
腿の中ほどまで引き上げたところで、実里が妖しく微笑み五月のショーツの端を摘むと一気に上まで引き上げた。
「ちょ、ちょっと…実里さん、自分で着けれる… イッ…ヒャッ!!」
実里の行為を拒もうとした五月の体がビクンと弾け、背中を大きく仰け反らせる。
「クスクス… これを着けると凄く感じやすくなるんですって… 軽く弄っただけなのに、イッちゃったでしょう…」
「ヒッ…イィッ…」
「クス… これを着けてイクと… クスリの効果を一時的に抑えることができるらしいですよ…」
「ハヒィ…」
「クスクス…  クスクスクス…」
指で五月の淫核を愛撫する実里は冷たい笑みを浮かべていた。
「クスクス… 大丈夫ですよ五月さん… いまは何も考えないで… 全身を駆け巡る悦びをしっかり憶えて下さいね…」
「ダ、ダメッ……イクッ… やめ、やめてぇ… 頭が…頭がおかしく… ま、またッ… イクゥゥッ!」
そのままベッドに押し倒された五月は、実里に操られるようにイカされ続けた。


翌朝…
「五月さん、起きて下さい…」
ベッドの上に寝かされている五月を優しく起こす実里。
明け方までイカされ続けた五月は死んだように眠っていた。
「う…ううん… 実里…さん……ンッ!?   み、実里さん、朝から何を…」
いきなり唇を重ねてきた実里を五月は両手で突き飛ばしてしまった。
「アッ、ごめんなさい。 実里さんが急に… 出掛ける前にあの気持ちになりたくなかったからつい…」
「クス… 大丈夫ですよ。 それよりどうですか?  わたしと…したくなりました?」
「エッ! そ、そう言えば…」
実里に問われてはじめて、あの忌々しい欲情がないことに気が付いた。
「クスクス… 効果ありましたね。 どれくらい持続するかわかりませんが、他の女性を襲いたくなったら… ショーツの上からこうして…」
実里は五月の淫核と秘所を黒皮ショーツの上から優しく撫でる。
「ヒャァ…   み、実里さん、やめてよ…」
「クスッ… ごめんなさい。  だからこのショーツは脱がないようにした方がいいと思いますよ…」
「そ、そうね…わかったわ  ありがとう実里さん   汗を流してくるわ」
頬を紅く染めながら五月は実里に礼を言うとバスルームに向かった。
「クスクス…」
バスルームに向かう五月を見送る実里は邪悪な笑みを浮かべていた。





ショーツを着けるようになってから2人は会っていなかったが、五月から連絡を受けた実里は彼女のマンションを訪れていた。
「はじめは良かったけど… 2日位前から…またあの気持ちになることが多くなって…  効果が切れると言うか… 間隔が短くなって、そのときはこれまで以上に強く… 誰かと… したいって…」
話をしている五月の瞳は虚ろに濁り、実里の唇を見つめたまま、ゆっくりと顔を近づけていた。
「わたしはもうショーツを着けなくても大丈夫に… あっ、さ、五月さん、ダメですンムッ…」
実里は激しく唇を吸われ、ベッドに押し倒された。
「もう…ダメなの… 自分でするだけじゃ満足できないの…我慢できないの…  お願い…実里さん… わたしをイカせて… わたしに…舐めさせて…」
そう言うと五月は実里の淫核を舐め、自分の淫核を実里の口に近づけた。
「五月さん、落ち着いて…ンッ…ンン…   わ、わかりました…だからもう少し…優しく…」
獣のように襲い掛かる五月を馴らすように、実里は五月が感じやすい場所をピンポイントに責める。
「クアッ…ハゥ… イィ…み…みのり…さん… もっと…もっとお願い… ヒギィ…ィ…イィ…」
欲情した胸の尖りをつねられて激しく仰け反る五月。
彼女の体を知り尽くした実里の責めは、瞬く間に彼女をベッドに鎮めた。
「盛りのついた五月さんは、胸を責められると直ぐイッちゃうんですよね… クスクス…」
「ハッ…ハッ……ハッ…  み、実里さん… ごめんなさい…  わたしいま…無意識に…」
「クス…気にしないで下さい。 わたしで良ければいつでも五月さんの…」
実里は優しく微笑みながらベッドの上で余韻に浸っている五月の胸に、ショーツと同じ黒い皮のブラを着けた。
「これを着けていれば、またしばらくは症状を抑えることができると思いますよ…」
「エ… このブラは…」
「ハイ、ショーツと同じ皮で出来ています。 クスクス… 用意して来て正解だったかな。  けどわたしはショーツだけで治まったのに五月さんは…  注射されたクスリの量が違うのか、もしかしたらクスリの成分が違ったのかもしれませんね…  それを着けてもう少し様子を見たほうがいいかもしれませんね…   それより五月さん… もう少し…しませんか?」
頬を紅く染めて訊ねる実里に、五月は『うん』と頷きたかったが、これ以上は実里に迷惑が掛かると思い、そうすることが出来なかった。
「あ、ありがとう…実里さん… このブラのおかげかな… もう大丈夫みたい…」
「そ、そうです…か…   でも、また何かあったら連絡して下さいね」
五月の言葉に実里は少しガッカリした表情を見せていた。


それから2週間あまりが経過した夜…
実里に薦められるまま、欲情を抑える為の黒い皮を身に着けていった五月は、いつのまにか仲間や姉に相談することを考えなくなり、唯一自分のことを理解している実里だけを頼るようになっていた。
黒い皮のブラとショーツ、そして数日前に渡された黒い皮のストッキングを着けて自慰にふける五月に、実里は新しい皮を用意していた。
「五月さん、具合はどうですか?」
「ンフゥ… も…もうダメみたい… 新しい皮を…皮を…着けないと… 治まらないの…」
ベッドの上を這いずり実里にすがりつく五月をさげすみ、邪悪に微笑む実里。
(クスクス… すっかり皮の虜になったみたいね…)
「クス… そうじゃないかなぁと思って、これを用意して来ましたよ」
そう言うと実里は黒い皮のロンググローブを取り出した。
「これを嵌めて、アソコを指で掻き回せば…  クスクス… 想像しただけでイッちゃうんじゃないですか」
実里が誘うようにグローブの口を広げると、五月は小さく頷き、躊躇なくそこに腕を滑り込ませる。
「ハァッ…気持ちイィ…  しっとり…肌に吸い付く感じ… 体の一部になってゆくみたい…」
反対の腕もグローブの中に入れた五月は指の先までしっかり馴染ませるようにグローブを引き上げた。
「その通りですよ…」
「エッ?」
「クスクス… 何も言ってませんよ。  それよりどうですか五月さん、落ち着きました?」
「エェ… でも… もう少し落ち着きたいから…   実里さん…してもいい?」
嬉しそうに微笑んだ実里は五月が失神するまでイカせ続けた。


それから数時間後…
樹海の人工建造物。
美獣帝国の謁見の間に実里の姿があった。
レオに捕らえられた実里は開放される前に、レオに洗脳調教を施されて彼女の意のままに働く従順なペットにされていた。
「クイーン・レオ様、ハンターホワイトは快楽を求めるのはクスリの所為だと思い込み、美獣スキンに疑問を抱いている様子はありません。 もうスキンを身に着けていないと落ち着かないようです」
「クク… クスリはただの催淫剤、とっくに効果は消えているわ。 いま快楽を求めているのは、美獣スキンから体内に取り込まれた美獣セルが脳を侵し、美獣帝国に相応しい思考への改造が順調に進んでいるから…  ククク… 上出来よ。 お前にご褒美をあげないといけないわね…」
手招きで実里を誘うレオ。
実里は顔を紅潮させ、淫猥な笑みを浮かべていた。
「ハ、ハイ… ありがとうございます。 クイーン・レオ様」
着ている物を全て脱ぎ、裸になった実里は四つん這いでレオの足元まで移動すると、嬉しそうにレオの足を舐めはじめた。
「ククク… 何て可愛いペットかしら… ちゃんと躾けたとおりに出来るのね…」
実里はお尻を左右に振り、レオに服従する悦びを表していた。
「クク… ハンターホワイトはお前のことを疑いもしない。  それどころか、自分が美獣に改造されている事に気づきもせず… ククク…」
裸で足元にひれ伏し、嬉しそうに足を舐めている実里の頭を撫でながら。
「ククク… そうね、そろそろお前にも私のペットに相応しい躰を与えてあげないと…」





久しぶりに姿を現した美獣を撃退した五月は、未だかつてない激しい欲情に襲われ、任務を終えると体調不良を理由に基地には戻らず自宅のマンションに戻って、呼び出した実里が来るまでに数十回の絶頂を迎えていた。
「五月さん、ずいぶん苦しそうですね。 大丈夫ですか?」
「ダ…ダメ… もう…これだけじゃ……   …したい… …実里と…したい…  …誰でもいい… したい… したくて…したくて…堪らないの…」
実里は五月のショーツを軽く引っ張り、黒皮と肌の隙間にゲル状の薄膜がはっていることを確認すると口元を吊り上げ微笑んだ。
(クス… ハンターホワイト、スキンを脱がなくなったのね…  スキンが癒着しはじめているわよ…)
垂れ目気味だった優しい面影はなく、黒いアイラインで目尻を吊り上げ、派手なメイクを施したように残忍な顔つきになっている実里。
五月がまともな状態であれば、実里の変化に気づいて疑念を抱いたかもしれないが、いまの五月にはそんな観察力も判断力もない。
「み…実里… …して…おねがい……イかせて…  …冒させて……実里を…冒したい…」
人とは思えない力で実里をベッドに押さえつけた五月は獣のような眼で実里を見下ろし、舌なめずりする。
「…実里… …舐めて… …わたしをイかせなさい…  …そのあとで… …実里を… …メチャクチャにしてあげるから… ンフ…フフフ…」
「クスクス… 完全に理性を失ってる… 昼間倒させたマウスに仕込んでいたフェロモンガスで体内の美獣セルが活性化されたみたいね。 クス… この様子だとハンターホワイトがクイーン・レオ様のシモベになるのも… クスクス…」
黒い手で実里の服を引き裂いた五月は涎を垂らしながら実里の胸からヘソ、淫核へと舌を這わせた。
「クゥゥン… そうですよ… それがレオ様がもっとも悦ばれる責めです…  そこから舌でアッ… そ…そう……中まで舌を…」
実里は自分がレオに躾けられた責め方で五月を責め、彼女をレオ好みのシモベにする準備をしていた。
「イィッ… ンフゥ……上手ですよ五月さん…  次はわたしがお手本を… しっかり憶えて下さいね…」
「ウグゥッ… ウゥゥンッ…  実里… イィ… ザラザラした…舌が…奥まで… イィッ… クリ…クリ…イィ… モット…モット…舐めて…  ハヒィィィッ…」
実里は生まれ変わった姿に変容し、人外の物となった舌で五月を冒しまくった。


翌朝…
「五月さん、起きて下さい… 本部からの呼び出しですよ」
五月の耳元で実里が優しく囁く。
「う…うぅぅん…… 実里…さん…  あれ…いつのま……エ、エマージェンシー!!」
ベッド脇に置いてある通信機能を備えたブレスレット型パワースーツ装着ユニットを慌てて取り上げた。
「ハイ、来栖です。 ハイ、問題ありません大丈夫です。  湾岸地区Cエリアに美獣が!  ハイ、了解しました。 直ぐに向かいます」
「美獣帝国が現れたんですか…」
「ごめんなさい実里さん… わたし直ぐに出動しないといけないの。 戻ったらまた連絡するから…」
「気にしなくていいですよ。  あの五月さん…」
「ン? どうしたの実里さん」
黒い皮を身に着けたまま白のライダースーツを着用しようとした五月が手を止めて実里を見やった。
「また昨日の夜のようになるといけないから… これを…」
実里はバッグから黒のライダースーツとブーツ、それとグローブを取り出した。
「まさかそれは…」
「ハイ、黒い皮で出来ています。 ある方が五月さんの為に、特別に作って下さったんですよ」
実里の言った『ある方』が誰なのか問うこともなく、五月は手に持っていた愛用のライダースーツを床の上に落し、フラフラと実里に歩み寄ると黒いライダースーツを受け取っていた。
「それを着ていれば、昨夜のようにはならないと思います」
「そ、そうね… 助かるわ…  それにこの皮は体に張り付くように馴染むから…」
黒い皮。
クイーン・レオが用意した美獣スキンの虜になった五月がそれを拒めるはずもなく、全てを皮で包まれる悦びに恍惚の笑みを浮かべながら、その感触を確かめるようにライダースーツを装着してゆく。
そして指先に爪のような金具が付いた肘下までのグローブをロンググローブの上から嵌め、ライダーブーツとは思えない高さのあるヒールのサイハイブーツも何の躊躇いもなく身に着けた。
「ンフゥ… 素敵な着心地… まるで何も着けていないような… 自分の肌のようなこの感じ…」
黒い皮で覆われた体をうっとりとした表情で撫でます五月の顔に、何か動物の顔を表しているような怪しい隈取が浮かび上がり直ぐに消えた。
それを見ていた実里が邪悪に微笑むとネコを思わせる隈取が表れ、それも直ぐに消えてしまった。
「クスクス… とても似合ってます。 素敵ですよ」
「ウフフッ… ありがとう」
妖艶に微笑んだ五月の目尻は黒く染まり、吊り上がったように変化していた。





「クク… 待っていたわ。 私の忠実なシモベ、ハンターホワイト」
湾岸地区に駆けつけたホワイトは、薄暗い倉庫の中でクイーン・レオと対峙していた。
「待っていた? わたしがあなたのシモベ?  フッ… 面白いこと言うわね…」
「ククク… まだ正気の部分が残っているのね。 さすがハンターホワイト、と褒めておくわね…」
語気に迫力を感じないホワイトを、レオは愛しい者を見るような眼でじっと見つめていた。
「残っている?  さっきから訳のわからないこと言って…   勝負よ、レオ」
「クク… 私と闘えるのかしら?   ククク…」
優しく微笑んではいるが、レオの眼力は美獣化が進んでいるホワイトを大人しくさせるのに、十分過ぎる力があった。
拳を握りしめて身構えていたホワイトの両手がゆっくりと体の横に下ろされる。
(えっ… なぜ… どうして…  どうしてわたし… レオを攻撃しないの…)
「クク… お前は私に逆らえない。 既にお前は私の忠実なシモベ、いまからそれを気づかせてあげる」
妖しく微笑んだレオは、これみよがしに舌なめずりをしてみせる。
「ふざけないで… どうして…わたしが… エッ…ハゥ…」
ビクンと体を震わせたホワイトはレオの前に跪くように地面に膝を着いた。
(こんなときに…どうして……   あぁ…したい…  …されたい…)
自身を抱しめるように腕をまわし、レオの前でうずくまるホワイト。
「ククク… 我が忠実なるシモベ来栖五月、その忌々しいスーツを脱ぎなさい」
「いい加減に…しなさいよ…  わたしが… あなたの…」
「クク… わたしがしてあげるわ…  ククク…」
跪く五月の顎に指を掛けて上を向かせたレオは、ヘルメットの口の部分に唇を重ねる。
「や…やめ… ハゥッ…」
(どうして… 感じるの…   ダメ…おかしくなる…)
ホントにキスをされているように感じはじめた五月は、レオの行為に答えるようにヘルメットの中で舌を出し猥らに動かした。
「ククク… スーツを脱ぎなさい… 素直に従うのよ… 私の可愛い五月…」
「ンムゥ… はあぁぁ…」
天を仰いだまま悦楽にひたるホワイトの体が光に包まれた次の瞬間、纏っていたパワースーツは消滅していた。
「クク… そうよ、いい子よ」
「ンフゥ… フゥ… どう…して…わたし……スーツ…を…」
虚ろな眼で戸惑う五月。
「ククク… それはお前が私のシモベ、我が美獣帝国に仕える美しき美獣だからよ…」
レオは黒い皮のライダースーツに浮かび上がる胸の尖りを優しく愛撫する。
「ンハァッ… そんな… わたしが… …なわけ…  イィッ…」
小さく息を切った五月の顔に怪しい隈取が微かに浮かび上がった。
「ククク… お前は私のシモベ、私の可愛い美獣…」
「ウッ…ウゥゥン… わたし…わたしは…… ハァッ…アッ……アッ…アァァ…ハァァン… イィ…」
黒い体を撫で回されて感じはじめた五月の顔の隈取がはっきりしてくる。
「クク… 来栖五月、お前は私の何?」
「わたしは…ハンター…… …そこ… もっと…中まで…」
レオは五月の顔を両手で押さえ、瞳を覗き込んだ。
「来栖五月」
「ア……ハ……ハ…ィ…」
「お前は私の何?」
「わたし… わたしは…… わたしは……ハンター…ホワ…ほわ…」
「ククク… まだそんな事を… だったら素直になれるようにしてあげるわ… ンム…ンチュ…」
レオの唇が五月の唇に重なり、体液が口の中に流し込まれると五月はそれを受け入れた。
「ンフゥ…  クク… 五月、言いなさい。 お前は私の何?」
「ハァァ…アァ…… ハイ… わたしは…シモベ…  クイーン…レオ様の…シモベ…」
隷属の言葉を口にした五月がうっとりとした顔でレオを見つめる。
「クク… そうよ。 あなたは私の部下、我が美獣帝国の忠実なるシモベ」
五月は虚ろな眼でレオの言葉をオウム返しで答えた。
「ハイ… わたしは…レオ様の部下…美獣帝国の忠実なシモベ…  ハアァァァッ…」
小さく身震いした五月が全身に拡がる従属の悦びに淫靡な笑みを浮かべると、レオも満足の笑みを浮かべ、五月を優しく抱きしめて耳元で囁く。
「今夜、…を連れて私の所にいらっしゃい。 それまであなたは私の敵、ハンターホワイトでいるのよ」
開放された五月はゆっくりと立ち上がり、直立不動の姿勢で答える。
「ハイ… クイーン・レオ様… 仰せのままに…」
「ククク… ンチュ…」
レオが五月に口付けをして姿を消すと、五月の顔の隈取が消え、瞳に強い意志の輝きが戻っていた。
「ハッ… なに… どうしてわたしスーツを…  パワースーツ・オン!!」
白と銀のパワースーツを再装着した五月は取り囲んでいるマウスを圧倒すると仲間と合流し、マウスを指揮していた美獣を葬り去った。





そして…
冷たく微笑みながらレオの前に佇む五月。
その顔には隈取が浮かび上がっている。
「五月、どうしたの! どうしてあなたが!!」
濃紺のJHの制服を身に着けた女が腕に手錠を掛けられ、レオの前に転がされていた。
「ククク… ハンターホワイトは、お前の妹来栖五月は、私の忠実なシモベ、美獣に生まれ変わるのよ」
レオは手招きで五月を呼び寄せ、足元に跪かせた。
「ククク… お前が私のシモベとなったことを、あの女に見せてお上げなさい」
「ハイ、クイーン・レオ様」
「ナッ! やめなさい、五月!! あなたはJH、ハンターホワイトよ、しっかりしなさい!!」
レオの淫核に優しく口付けをした五月は、実里から教えられたレオが悦ぶ愛撫をはじめる。
「クフゥン… しっかり躾けられたようね… ハァッ… そう…そうよ……もっと奥を…  ンフゥ…そう…もっと音をたてて…私の蜜を舐めなさい…」
「ハイ、レオ様…ンフ…ンフ…ンチュ…」
レオの愛液を舐める五月の体が少しずつ変化しはじめる。
身に着けている美獣スキンのライダースーツ、グローブ、ブーツの継ぎ目や皺、弛みがなくなり、ピタリと体にフィットすると表面がヌメヌメした輝きを宿す。
そして無駄なく鍛えられた体が締めつけられて、よりシャープでしなやかなフォルムへと整形されると、印核や胸の尖り、秘唇がくっきりと浮き出して、スキンは完全に五月の躰と化した。
「やめなさい五月… あなたは… あなたは…   さ…五月…」
美獣化してゆく妹に正気を取り戻させようとしていた三月が絶句し、顔から血の気が失せる。
レオの陰部に顔を押し付けている五月の黒いお尻の一部が隆起し、細く長く伸びるとクネクネ動き出した。
「ククク… 美獣に生まれ変わる気分はどう?」
「ハイ、クイーン・レオ様。 とてもイイ気分です。  ウフフ… 美獣になることがこんなに素晴らしいなんて… どうしてもっと早くに気づかなかったのかと後悔しています」
陰部から顔を離した五月の隈取は猛獣を思わせるデザインに変わり、目は白目と黒目が反転して、もはや人とは思えない形相になっていた。
「さ…五月……あなた…ホントに……ホントに…美獣に…なってしまう…」
恐怖に顔を引き攣らせる三月をレオは横目で見やり。
「クク… まだ信じられないようね。  ロシアン、マスクを持って来なさい」
「ビジューッ! かしこまりました。 クイーン・レオ様」
返事と共に現れた青白い肌に青灰の短い髪の毛、同じ毛色のショーツとブラ、そしてソックスと指なしグローブを着けたような美獣が優雅に尻尾を動かしながら、黒い皮のマスクを持ってレオに近づいてくる。
「あ、あなたは…」
青灰の毛の中にある三角の耳をピクリと動かした女は、猫を思わせる化粧が施された顔に妖艶な笑みを浮かべて三月を見やった。
「クスクス…」
「実里さん…大道寺実里さん… あなたまで美獣に…」
「クス…クスクス…」
実里は何も答えず三月を横目で見やりながら、レオの近くまで行くと跪いて頭を下げ、持っていた黒いマスクを両手でレオに差し出した。
「ククク… 来栖五月。 このマスクを被り、美獣キラーパンサーとなるのです」
「ビジューッ!」
美獣の名を与えられた五月は美獣帝国の奇声で答え、ゆっくりと立ち上がりながら残忍な笑みを三月に向けた。
「ウフフ… 姉さん… これを被れば、わたしは完全な美獣に、レオ様のシモベに生まれ変われるのよ」
「や、やめて、五月… いまならまだ…あなたを…  ダメよ、五月!!」
「ウフフフ…」
横目で三月を見やりながら、五月はレオから受け取ったマスクを何の躊躇いもなく被った。
『ンッ…ングゥ……ングッ』
鼻も口も覆われた五月はくぐもった声を漏らし、マスクで覆われた顔を撫で回していた。
「五月、脱ぎなさい… 早く脱いで…」
『ンン…ン…ンンン…』
「五月…」
マスクはヌチャヌチャと五月の頭部を租借するように蠢き、鈍い音をたてながら頭蓋骨を作り変えてゆく。
「ウグッ…イギィ……ギギィ…グガァァ……… ンフゥ…フゥ…フゥ…… フッ…フフッ……ウフフフッ…」
青白く変色した顔の下半部が開放され、黒く彩られた唇を吊り上げて微笑む五月の口元に銀色の鋭い犬歯が現れる。
そして頭部の変化が程なくして完了すると、五月の顔は黒い豹へと変貌していた。
「ウグルルゥ……グルルッ……」
黒い眼の中にある不気味に輝く白い瞳を縦長に細めた五月は、喉を鳴らしながら、変化し終えた躰を嬉しそうに眺めていた。
「さつ…き…」
「グルルッ… 素晴らしい… これが美獣帝国の力… グルルッ… 早くこの爪で人間ども八つ裂きにしたいわ…」
「ウソ… ウソよね… 五月…」
両手の指先にあるナイフのような爪を出し入れさせて、紫に変色した長い舌で舌なめずりしながら微笑む五月の姿は三月を失意のどん底に突き落とした。
「ククク… キラーパンサー、頼もしいシモベ…」
「ビジューッ! 偉大なるクイーン・レオ様、この忠実なるシモベ、キラーパンサーに何なりとご命令を…」
レオの前に跪き、臣下の礼をとる五月に正義のヒロインとしての意志は微塵も残されていなかった。
「クク… キラーパンサー、この女をどうすればいいか、意見を聞かせてもらえるかしら」
「ビジューッ! 恐れながら… この女の指揮能力は大きな戦力となりましょう。 この能力を活かせる美獣に改造すれば、レオ様のお役に立てるのではないかと…」
「な…なにを言うの五月… 私たちは姉妹… 姉の私を美獣にするつもりなの…  カハッ」
キラーパンサーは怯えた顔で震えている三月の鳩尾に軽く拳を当てた。
「グルッ… うるさい女ね! わたしはキラーパンサー、もうお前の妹などではない!」
「…サ…ツ……キ…」
床の上に突っ伏して苦しむ三月をさげすみながら、キラーパンサーは口元に残忍な笑みを浮かべていた。
「ククク… その女には自分が指揮を執っていたJH基地を制圧させてあげましょう。 ロシアン…」
「ビジューッ! かしこまりました」
名前を呼ばれた青灰の猫、美獣ロシアンにされた実里が三月に近づく。
「な、なにをする気なの… やめて… 私は美獣なんかになりたく…ンッ!」
三月の言葉はロシアンの唇でさえぎられた。
「ンッ…ンン……  ンフ…ンフゥ…」
首を動かして抵抗していた三月の動きが直ぐになくなり、口内に流し込まれるロシアンの甘い唾液を恍惚とした顔で飲み干してゆく。
「ククク… ロシアンの体液には、どんなに強靭な意志を持った人間でも数分で欲情させる効果があるのよ…」
「ンハッ… ア…アァ……ハァァン…」
虚ろな眼で体をよじりはじめた三月の服を脱がせたロシアンは、三月の秘所から溢れ出している愛液を舐めとる。
「イヒィ……イィ……  ハヒィ…」
ビクンと体を震わせた三月の美しい顔が快楽に崩れ、だらしなく半開きになった口元から涎と舌を垂らしていた。


72時間後…
灰色のキャットスーツに黒いグローブとブーツを着けたような躰。
意志のない白い眼をし、ネズミを思わせる隈取が描かれた顔の女が2人、レオの前に立っている。
彼女たちはJH基地に所属する三月の秘書官と看護士の1人だったが、先に基地に戻った五月に、三月の体調が優れないので見てきて欲しいと頼まれ、三月のマンションを訪れたところをマウスに襲われて美獣帝国に拉致されてきた。
「ククク… お前が産み落とすマウスピューパを呑まされた人間はインファントマウスとなり、コマンダーであるお前の意のままに… そしてインファントマウスは数日で完全なマウスへと成長する。  クク… その力、気に入ったかしら? ラットコマンダー」
「ビジューッ! 素晴らしい力です。 この力で人間どもを美獣帝国に隷属させてご覧に入れます」
インファントマウスの前に、白い躰に灰色のロングサイズのグローブとブーツ、顔の下半部を露出した白いネズミの全頭マスクを被っているようなラットコマンダーが直立不動の姿勢で立っていた。
「ククク… 美獣ラットコマンダー。 JH司令、来栖三月の生まれ変わった姿… 素敵よ」
「ビジューッ! ありがとうございます。 クイーン・レオ様」
「「ビジューッ!」」
美獣にされた来栖三月が右手を高く掲げて敬礼の姿勢で答えると、インファントマウスも同じ姿勢で声を上げた。
「クク… ラットコマンダー、その力でJH基地を美獣帝国の前線基地と化すのです」
「ビジューッ! かしこまりました、クイーン・レオ様」
再敬礼した三月が腕を下ろすと、ラットコマンダーからJH司令来栖三月の姿に、インファントマウスもJHの制服を着た女の姿に戻っていた。



6時間後…
JH司令室の床の上にインファントマウスが倒れている。
「ウフフフ… オペレーターの交代は1時間後だったわね… ミーティングルームに警備部、技術部の女たちを集めなさい」
「ハイ… かしこまりました… ラットコマンダー様…」
自分のシートに腰掛ける来栖三月の手に黒い縞模様のある灰色をした不気味な物体、マウスピューパが握られていた。
「ウフフ… キラーパンサーはJHを始末できたかしら? 地下模擬戦場の映像を…」
「ビジューッ!」
床の上に倒れていたインファントマウスが起き上がり、オペレーターシートで端末の操作を始めると、オペレーターだったときの姿に戻る。
「ラットコマンダー様… 地下模擬戦場の映像です… 現在戦闘は…」
「とっくに片付けたわよ」
司令室の入り口で答える五月が冷たい笑みを浮かべながら、血塗られた変身ブレスレット4つを床に放り投げた。
「ウフフフ… そう… こっちも急がないといけないわね…五月… いいえ、キラーパンサー」
妖しく微笑んだ三月が秘所に添えていた手を広げると粘液に包まれた産みたてのマウスピューパがあった。


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